内外の敵を脅かした第一桜丸の尖閣「出撃」(付:チャンネル桜の報道動画)

メルマガ版「台湾は日本の生命線!」より


七月三日午前、尖閣諸島魚釣島の北西約三十一キロの接続水域内で、中国の漁業監視船「漁政二〇一」が航行しているのを海上保安庁の航空機が発見。同船はそれから約四時間後、接続水域を出ているが、これについて時事通信は、下のように報道した。

「日本の右翼系政治団体が2日、尖閣諸島沖での漁業活動のため漁船数隻とともに、石垣港(沖縄県石垣市)を3日早朝に出港すると表明。3月11日以来となる同諸島付近での中国監視船の活動の背景には、こうした動きをけん制する狙いもあるとみられる」

いったいこれはどこの国のマスコミの報道だろう。「右翼系政治団体」とは誤報であり、悪意を感じさせる。なぜなら「団体」とは「頑張れ日本!全国行動委員会」を指しているからだ。

中共の御用メディアがこの日本の国民組織を「右翼」と呼び、実際に無関係の右翼団体の写真を配信するなどで、イメージダウンを図ってきたことはよく知られているが、中共への迎合姿勢が目立つ時事通信も、そうした宣伝工作に加担してしまったのだろうか。

それはともかく「頑張れ日本!」が有志の浄財で購入した漁船「第一桜丸」を中心とした石垣市八重山漁協の十隻の漁船は三日午前、同島の新川漁港を出港し、尖閣諸島沖で日章旗を掲げながら漁を行った。

つまり日本国民による同諸島への実効支配の事実を内外に示すためである。

第一桜丸に乗り込んだ「頑張れ日本」の水島総幹事長は、「国民が国民の手で国防の義務を果たそう」との考えで出港している。昨年の中国漁船体当たり事件で、尖閣諸島防衛の意志が欠如していることを露呈させた政府に代わり、日本側の決意を中国、そして世界に示そうということだ。

かくして国民の金で購入した漁船などが漁業活動を展開したことで、目的は見事に達成されたということができよう。これを受けて中国外交部の報道官は、「釣魚島近辺での日本のあらゆる行動は違法かつ無効だ」と非難したが、これは結果的には日本の実効支配の事実を認めたものに他ならない、と水島氏は強調する。まさにその通りだと思う。

また、あの国の監視船が、この活動を牽制するためのものだったとしたら、それほど真実を世界に示すこうした日本国民の活動を恐れているということだ。それは、日本国民には国防の力があるということでもある。

そして、このような国民の行動は今開始されたばかり。これからの発展が楽しみだ。

ただその一方で、中共以外の「敵」も蠢動を開始するに違いない。それは中共の傀儡と言える日本国内の勢力だ。

時事通信社などはまさにそれではないのか。その後「右翼系」を「保守系」に訂正するなどしているが、それは「頑張れ日本」の抗議を受け、そうせざるを得なくなったからだ。

取材をすることなく、ここまで大胆な印象操作に手を染めてしまったのは、狼狽する中共から、それほど強い指示があったからなのか。

それとも中共への忠誠を示そうと、勇み足になったか。左翼全盛時代の感覚から抜け出せなかったために。

いずれにせよ時事は今回、領土問題における媚中は国民を敵に回すことになると学んだはず。

国民の真心が支えた「尖閣諸島漁業操業行動」が示した、内外の敵に対する威力の大きさは、実に大変なものだった。