6万人の反原発大集会?

大江健三郎という偏ったノーベル賞作家まで参加して、都内で大集会が催されたと報じられている。マスコミ測定は2万7千人だったが。この辺りが疑問の第一である。

第二は原発については菅内閣がすでに「原発がない社会を打ち出して、徐々に無くしていく」という高邁な方針を打ち出していたではないか。その規定方針?に対して、現野田内閣は否定していないのだから、何れ無くなっていくはずなのに、何故ここに来て「無くせ」と大声で言うのだろうか。

第三は当方の持論だが、我が国は世界唯一の被爆国として放射能の被害の恐ろしさをこれまでにすでに十分に全世界に知らしめてきた。そして、核兵器廃絶運動も盛んであった。非核三原則も打ち立てた。

自民党政権の間に原子力発電が推進され、供給量は全体の30%も占めるにいたり、その豊富で安価で安全な電力を使用して我が国は経済発展を遂げ、国民も家電を始めとして豊かな生活を営んできた。

反対派の方々も原発が供給する電力を活かして生活していたはずである。

それでも、福島の事故以来、原発反対運動が当然のように盛り上がってきた。それも解らないではない。何分にも使用済み燃料の始末の仕方が確立されておらず、安全だったはずの原発の設計に「想定外」という大欠陥があったのだから、責められても仕方がないだろう。誰がって、東電と後手ばかりだった菅政権が、だ。

第四は山本太郎とかいう俳優(なのだろう)はその職業を放棄してまでも、熱心に原発反対の活動をしていると報じられている。それが彼の信条ならば、個人として思い切りやっていれば良い。

だが、彼は「原発で何人殺したか」と絶叫していたが、摘み食い的報道を得意技とするマスコミは、それが何時何処でそういう犠牲になった方がおられたかを述べて欲しかった。私は不勉強でそういう悲しい例を知らないのだから。

第五は、原発を止めさせてどういう即刻置き換えるに足る代替エネルギー源が、燃料があるのだろうか。菅直人言うところの、孫某が飛びついたソーラー・パネルが「再生可能エネルギー」だとでも言うのか。

今年のように連続して大型台風に襲われて長期間も晴天が無く、大水が出て家屋まで流されたら、屋根に乗せたパネルはどうなるのだ。なぜ、マスコミはこういう点をつかないのか。

代替発電法の目処もついていない状態で「止めろ、止めろ」と声高に言う方々は、今年のような戦時中の灯火管制のような生活が慎ましやかで、節約の精神を子供たちに学ばせる効果があるとで言いたいのか。

反対派の方々は我が国の電力が産業を盛り立てて、世界有数の経済大国に発展して、民主党のお歴々のようにその経済発展に便乗して生活してこられたのではなかったか。

それを忘れてはおられないだろうが、電気以外の如何なるエネルギー源で我が国産業界を維持すると言うのか。それとも、古き良き?左翼運動のように「労働者を搾取する資本家を倒せ」と言う気なのか。

デモには群馬県から小学生の子供を連れて参加した一家があり、テレビ局はその子供に「原発は危ないから嫌い」と言わせた。私はそういうことを子供に言わせるテレビ局が嫌いだ。

菅直人でさえ、「徐々に減らして今停止中のものは云々」と言っていたにも拘わらず、原発を無くせと主張する正義の味方の肩を持つかの如き姿勢で報道するマスコミも疑問だらけだ。

 前田 正晶

メルマガ「頂門の一針」から転載