首相側献金問題、一問一答「政治的なつきあいは控えたい」

(産経ニュース 2011.7.21 22:02)から引用


菅直人首相の資金管理団体が、拉致事件容疑者の長男が所属する政治団
体「市民の党」の周辺団体に多額の政治献金をしていた問題は21日、拉
致被害者家族の増元照明さん(55)が参院予算委員会に出席し、首相に
説明を求める事態に発展した。

「何を信じていいか分からない」「本当に知らなかったのか」。菅首相
は「申し訳ない」などと述べたが、献金の意図や目的については依然と
して不明のままだ。菅首相自民党山谷えり子議員の主なやりとりは
以下の通り。

−−市民の党の酒井剛代表とはどのような関係か

「私に紹介してくださる先輩があり、知り合った」

−−拉致犯側を応援している団体に献金した責任は

三鷹市議選に立候補した人物についてまったく承知しておらず、私が
謝るとか謝らないとかいうことにはならないと思う」

−−なぜ寄付したか

「当時の党役職者として、ローカルパーティーと、民主党の活動の連携
・支援のために行った」

−−よど号犯グループの田宮高麿元リーダーらも寄稿していた『新生』
という機関紙に菅首相も若いころ、寄稿したりインタビューに答えたり
しているが

「多くの雑誌、新聞に投稿やインタビューを行っており、どの時期にど
こへ投稿などをしたかはすべて記憶しているわけではない」

−−市民の党などの事務担当者は今、現役の民主党国会議員秘書だが

「自ら調べていないので、まだ確認していない」

−−拉致問題対策本部長として、家族会の方に申し訳ないと思わないか

「そうした(拉致実行犯と近い)関係だったとすれば申し訳ないことだ
と思う。ただ、そうした関係にあったと認識していない」

その後、増元さんが参考人として発言した。増元さんの発言要旨は以下
の通り。

家族会結成は平成9年だが、それ以降、日本の闇に傷つけられて13年
過ごした。赤い旗を振る人たちから、朝鮮半島に日本がしたことをどう
考えるんだ、という非難の言葉を投げつけられた。家族を取り戻したい
だけなのに、いまだイデオロギーで反対する人がいる。

今回の献金問題で、横田早紀江さんは『何を信じていいか分からない』
『本当に私たちの家族を取り戻してくれる政府なのか』と、吐き気がす
るほど具合が悪くなった。

菅首相から拉致実行犯の北朝鮮工作員辛光洙シン・グァンス)容疑
者の釈放嘆願書署名についておわびがあった際、過去のことは問わない
と了承したがその後、拉致実行犯の息子を擁立した団体に多額の献金
されている。

私の父は『日本を信じる』と言って死んだ。父が信じた日本は、国民の
命を救出できる国だと思う。そういう国づくりをしていただきたい

−−増元さんの話を受けていかがか

「(拉致実行犯と深い)関係があると認識していなかったがそうしたこ
とがあるとすれば、そうした関係の濃いところとの政治的なつきあいは
控えていきたい」

−−家族会への謝罪は

「そういう関係があるとすれば、あったとすれば、連携などの活動をし
たことについて、大変申し訳なく思っている」