敵は北京にあり

メルマガ「頂門の一針」から転載

   平井 修一

マルクスエンゲルスが「共産党宣言」を発表してから165年になるが、共産主義共産党は勢力が衰えたとはいえ依然として生きながらえている。

共産主義は「共産党による、共産党のための、人民支配」だから、利権にありついた人々は共産主義を手放さないのだ。

経済システムとしての共産主義計画経済はとっくに破綻している。国民の衣食住を満足させられないことは今の北朝鮮を見れば分かる。ソ連共産党は1000万人を、中共は5000万人を、北朝鮮労働党は300万人を餓死させた。3か国の人口の1割が死んだ。

中共は経済は中共独占資本主義市場経済へ転換し外資を導入して経済成長のアクセルを踏んだ。外資導入は昔は“買弁資本家”と言われて売国奴と非難されたが、中共幹部はその蜜のあまりにもの美味しさに、子供だまし的名称“社会主義市場経済”を是とした。

経済という下部(基礎)構造が資本主義なら、政治という上部構造もいずれは法治・人権・自由にならざるを得ないだろうから、中共も何かのきっかけで易姓革命(王朝交代)が数年、数十年中に起きるだろう。あのソ連さえも崩壊したのだから。

それでも世界中で共産党はゾンビのごとく生きている。以下はウィキから。

一党独裁

中国共産党ベトナム共産党ラオス人民革命党朝鮮労働党キューバ共産党

<複数政党制下での与党>

ネパール共産党統一マルクスレーニン主義派・ブラジル共産党(PCdoB)・キプロス労働人民進歩党・バングラデシュ労働者党・ベネズエラ共産党

<複数政党制下での野党>

日本共産党ロシア連邦共産党フランス共産党(PCF)・スペイン共産党(PCE)・ポルトガル共産党(PCP)・インド共産党マルクス主義派インド共産党毛沢東主義派ネパール共産党統一毛沢東主義派・フィリピン共産党 (CPP)・ペルーセンデロルミノソ・チリ共産党(PCCh)・・・

共産主義を放棄・消滅>

イタリア共産党(PCI)・サンマリノ共産党モンゴル人民革命党ソビエト連邦共産党ドイツ社会主義統一党ポーランド統一労働者党チェコスロバキア共産党ハンガリー社会主義労働者党・ユーゴスラビア共産主義者同盟ブルガリア共産党ルーマニア共産党アルバニア労働党・タイ国共産党インドネシア共産党・人民戦線ネパール・・・

先進国では共産主義者は欧米では「緑の党」(ドイツなど多数)、アジアでは「社民党」「民主党」(日本)などと看板を替えた地球市民的ピンクは生きているものの純正レッドは表向きはほぼ駆逐されたのではないか。それでも油断大敵で、菅直人のようにより狡猾になったといえるかもしれないからご用心だ。

日共は福祉を餌に票を集めている徒党で、国をしゃぶり尽くして手前の飯を食おうという利権集団。革命なんてとっくに放棄しているから菅直人よりはましか。

総じてアジアでは中共北朝鮮を筆頭に共産主義者独裁国家がまだ生きている。中共が今や世界の容共左派の総本山で、「敵は北京にあり」。

我々は震災、原発円高とともに中共とがっぷり四つで対峙しなくてはならないが、菅政権はそんな気持ちは全くない。愚かな国民が自ら招いた人災である。