日本人が誇れる教科書を採用すべきだ

メルマガ「甦れ美しい日本」から転載

     井上政典

 横浜市育鵬社の歴史教科書を採択して、戦後初めて良い方向に舵を切る変革を教科書採択にもたらしています。これらは、ひとえに歴史教科書の是正に尽力されてきた愛国者の方々の地道な成果だと感謝申し上げます。

 歴史の授業では年号を覚えることで精一杯という方がほとんどで、『私は歴史は苦手です』と大勢の方がおられるのも事実です。そのような方の前で、歴史に関しての講演をさせていただくのですが、講演後の感想の多くは、『こんな歴史ならもっと知りたい』・『聴いていて勇気が湧いてきた』・『自分は一人ではなく繋がっていると感じた』と言われる方がたくさんいらっしゃいます。

 「いい国つくろう鎌倉幕府」で、1192年に源頼朝鎌倉幕府を開いたとしか学びません。時々、すばらしい先生に出会って、『なぜ、頼朝は鎌倉幕府を開いたのか』と情熱を持って話していただける先生がおられましたが、その先生で学んだ生徒は歴史が好きになっています。なぜなら、結果だけでなくその人の思いや志しを教えていただけるからです。

 時の権力者に対して、反対勢力になることは自分の命をかけた大事業であるし、それについてきてくれている大勢の同志の命を預かる存在になることは、並大抵の覚悟では出来ないものです。

 もし頼朝が、自分の一存でそうしようと思っても誰もついてこなかったでしょう。それ以前に、奥州の戦い(後三年の役)で、源義家が朝廷から私戦とみなされ、戦費の支払いが受けられず、仕方なしに自分の懐から各武士団に恩賞を支払ったことから源氏が武家の棟梁と呼ばれるようになり、それが源頼朝が武士団の旗頭となる根拠ともなるという過去の経緯(歴史)が存在しました。

 このつながり、思い、そして公家という一部の特権階級のための社会を打破し、出自に関係せずに自分の創意と工夫で立身出世が出来る社会の幕開けになるのです。ここに朝鮮半島両班(ヤンバン)といわれる特権階級が国を治めるという固定的な国家体制や、王朝を覆して自分の覇と正当性を唱える国家体制から、優れた人材をどんどん登用できる日本の柔軟な政治体制が出来上がるのです。でも、そこには一系万世の皇室という絶対的存在がおられ、天皇陛下以外なら何にでも成れるという自由闊達な社会が形成されていったのです。

 このように、今の日本人の、日本社会の形成されてきた過程が歴史の中に存在するのです。だから、私たちは勤勉に勉強し、人のためになるように努力すれば、もっと良い社会が作れると大勢の名も無き先人たちが努力してこられたおかげで今の日本があるのです。

 学校の先生にはこういう教え方を子供たちにして欲しいと思いますし、その元になる教科書がどこの国の教科書かわからないようものを使用していては、子供たちがかわいそうです。

 自由社育鵬社の教科書の採択に反対する人々は、民潭や総連と同じ意見を持っている人々です。その人たちは本当に日本の子供たちに将来日本の国を背負っていく気概を持たせるように教育しようとしているのか大いに疑問があります。

 私は学校では天皇陛下のことについてほとんど教えてもらったことがありません。だから高校時代は皇室は無用だと思っていました。ところが、あるきっかけで皇室の事を学び始めたらなんとすばらしい存在であるかに気がついたのです。

 国民が一番打ちひしがれている局面で天皇陛下のお言葉は心に染み入ります。他のどんな人が言う言葉よりも魂を揺さぶり、慰め、明日への活力をいただけるのです。その天皇陛下のことをきちんと書かれている教科書で子供たちにも学んで欲しいと思いませんか?

 阪神淡路大震災や今回の東日本大震災天皇皇后両陛下の行幸啓ほど、被災者および復興にあたられている方々に勇気を与えれたものは無かったはずです。それは、今回の大震災は悲惨な出来事だったけれども、国民が心のよりどころとしているものは何かを気付かせる大きな一助となったはずです。

 日本は世界でも冠たる皇室をいただき、もっとも歴史の古い由緒正しい国です。それをきちんと子供たちに教えることが、日本復興の最短路になるはずです。

 日本にそうなって欲しくない勢力は、戦争美化や贖罪意識の欠如と言い立てていますが、ほんとうに日本のため、世界のためになる人材を育てるために、ぜひとも排除しなければなりません。彼らは数の論理で動員をかけてきます。私たちも個人の善意を集めて対抗しなければなりません。
 
 そのときに注意しなければならないのは、こうやって呼びかけることが「やらせ」といわれたり、「人権侵害」といわれることです。彼勢力の人たちは組織的に動員をかけ、大きな声を出して担当者を威圧しても何も言われないのに、ちょっとこちら側が対抗策をとるとすぐに「やらせ」とか、「不当弾圧」とか言われるのにも納得いきません。

 マスコミよ、目覚めなければなりません。自分の書いている記事が本当に日本のためになると確信しているならば、それも意見として甘受しよう。しかし、日本を害するために書くのならば、善良な国民はもう黙っていないでしょう。

 自分の住む町の教科書採択に大きな関心を払っていただき、おかしいと思ったら電話一本でいいから行動しましょう。もう、彼勢力の前に沈黙することはやめるべきです。