中国船長の釈放 野田政権が中国の圧力に屈していた?

今月6日に、長崎県五島列島付近の領海内で、停船命令に従わず逃走した中国漁船の船長が逮捕された事件で、中国政府が日本側に「反日デモが起きかねない」などと早期釈放に向けて圧力をかけていたことを、26日付東京新聞が報じている。

中国政府は、中国人船長が逮捕された直後、日本側に船長の早期釈放を要求。その際に、昨年9月の尖閣列島での中国漁船衝突事件後に中国で反日デモが続発したことを持ち出し、今回の事態が長期化すればデモが再発する可能性に触れたという。

記事は、この要求は、中国政府が日本側に外交ルートで非公式に伝えてきた内容であることを、複数の日中関係筋が明らかにしたとしている。

長崎海上保安部は6日に船長を逮捕したが、その後、立件を見送り、9日には罰金30万円の納付で釈放。こうした対応を見ると、野田政権が11日のAPEC開幕を控え、中国と事を構えたくないと圧力に屈したという見方にも現実味が帯びてくる。

保守的なイメージもある野田政権だが、結局は、中国にとって与しやすい「民主党政権」だったということか。(格)

"ザ・リバティweb"ニュース から転載